こんにちは!
パーソナルジムShinの飯島です。
この前、産後の患者さんとダイエットの話になったのですが、その方は以前にパーソナルジムに通っていたんですね。
目的としては産後の体型崩れを改善するためにカラダを引き締めること。
筋肉を増やすのは重要だと理解はしていましたが、ラインを細くすることが最大の目的。
しかし、男性トレーナーからの提案は「一旦、脂肪を付けながら筋肉を増やしていきましょう」というもの。
これは「バルクアップ」という手法なのですが、効率よく筋肉を増やすためにオーバーカロリーの状態を継続して筋肉・脂肪ともに増やしていくものです。
カラダの反応として、
- 脂肪を減らす=筋肉も減る
- 筋肉を増やす=脂肪も増える
このような反応になります。
脂肪をカットしながら筋肉を増やすということは、できなくはないですが効率が悪いです。
例えば、体脂肪が35%以上ある方は脂肪を減らす・筋肉を増やすという相反する作用を同時に起こすことができたりしますが、基本的には逆行する働きです。
患者さんは体重50キロ前半で、カラダの線は細い部類になります。
こういった方は細くしようとすると多少の筋肉が落ちてしまうことはありますが、大半は許容範囲です。
なので、私がダイエットサポートさせていただくときは目的に最短距離で向かうので、少しずつボディラインを細くするプランを組みます。
しかし、上記の通り提案されたプランは逆に脂肪を乗せるというもの。
なぜ、このようなことが起きるのかと言いますと、トレーナーの頭の中が「ボディメイク大会の参加」を前提としているからなんですね。
なんなら私も来月に出場予定ですが、パーソナルトレーナーは大会に出ているケースが非常に多いです。
その場合、男性トレーナーは常に筋肉を増やすこと(バルクアップ)で頭がいっぱいになっています。
→理由として、大会実績がトレーナーとしてのステータスになっている側面が大きいことが影響しています。
要は、「でかい」が正義という感じです笑
そのため、お客さん目線になれていない場合、勝手に自分の価値観に置き換えたプランの提案になることが多いです。
この業界に入ってわかったんですが、とくに男性トレーナーは自分のトレーニングのことばかり考えていることが非常に多いです。
「早く仕事終えて自分のトレーニングしたいな〜」みたいなイメージ。
こういった背景から、「絞りたい」と言う人に「一旦、脂肪を乗せましょう」という価値観の押し付けのような提案が出てきてしまいます。
もしかしたら「筋肉をつけるために一旦脂肪を乗せ、筋肉が増えたあとに脂肪を削ればキレイなボディライン
になります。」という意図があったかもしれませんが、本人が望んでいない時点で提案内容としては悪手になります。
外から見たとき表面的には「大会実績=トレーナーとしての質が高い」と思いがちですが、実際は大会実績とサポートの質は比例しません。
なぜなら、「自分のカラダを鍛えるという作業」と「顧客の目的を達成させる」というスキルは全く別物だから。
ちなみに私がサポートで大事だなと考えているのは一言で言うと「言語化能力」です。
これは
・いま必要な取り組み
・目標達成に必要な努力量
・抱えている課題の明確化
など、全て納得した上で取り組んでもらわないと効果は薄れます。
「これで本当にいいの?」と半信半疑でやっても知識やスキルは身につかないですよね?
あとは、ペースが乱れてしまったときの修正であったり、目的と違う方向に行きそうなときに「違う!こっちだよ!」という伴走力みたいなものも大事だなと思います。
これらはマニュアル化できない部分なので、一人一人に合わせて臨機応変な対応が必要。
私も常に「こう言った方がよかったかな?」「どうしたらもっと伝わるかな?」と考えています。
お客さんの疑問や悩みをすぐに察知して、その解決方法をわかりやすく言語化する。こんなスキルが理想です。
ダイエットは突き詰めると必ず基本に行き着くので、「こうすればすぐ痩せますよ!」みたいな表面的なものより、常に本質をわかりやすく解説できる力をつけるよう試行錯誤しています。
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