ダイエット相談を受けていると痩せることが目的なのに、途中から「我慢」が目的になっているケースをよく見かけます。
もちろん、カラダを変えるわけですから一定の制約はありますし、我慢が必要な場面もあります。ただ、目的は「なりたい体型になる」ことであって、我慢すること自体が目的ではないはずです。
理想は不必要な我慢が少ない状況を作りたい。
でも、「不摂生したらこれまでの努力が無駄になる・・・」と思ってしまい、どんどん自分の選択肢を狭くして、我慢の限界になったらドカ食いして「もういいや」となって挫折してしまう人が非常に多い。
常に“目的と手段”をはっきりさせておくことが重要
・目的→痩せること
・手段→節制や多少の我慢
だから
・お菓子を食べすぎてしまった
・外食が多かった
となってしまっても、そのあと調整できればOKという思考が大切になります。
そこで、まず最優先にすべきことは継続できる範囲を探ること。
そのなかでより短期で大きな変化を出したいなら節制レベルや我慢のレベルも強まりますし、長期でゆっくり負担なく痩せていくという目標なら我慢のレベルは下がります。
これは最初に「○ヶ月で○キロ痩せる」という目標設定をしたあと、実際にやってみて「これはきついな」と感じたら取り組みと目標設定を修正すればいいだけです。
1番大事なのはリバウンドしないこと
少し体重を落とす
↓
少し休憩する期間は停滞
↓
また頑張る
という形でも、長期的な視点では痩せていく流れになっています。
こんな感じでダイエットは
・どこまで変わりたいのか?
・どこまで頑張れるのか?
という二つの軸で考えて、自分ができるラインを常に修正して大丈夫です。
「2ヶ月で5キロ痩せる」という意気込みでやって、「結局2ヶ月で2キロしか痩せなかった」となっても、ダイエットが進んでいることは間違いありません。
そこからまた「1ヶ月−1キロを目標にする」という感じの修正でもいいんです。
一度、取り組むことで自分が頑張れる範囲がわかったという収穫ができたので、そこまで落ち込む必要はないです。
「目標達成できなかったから諦める」ではなくて、常に目的と手段を忘れずに取り組むこと、さらに目標地点と自分が頑張れる範囲を常に探っていきながら修正することが継続の秘訣です。
実は、ダイエットも仕事も同じ
なぜか「目標」が自分を苦しめてしまうのは自分ではなく他人が基準になっているから。
必要以上に比較するから自分の目的を見失うし、努力量も他の成功している人が基準になってしまう。もちろん、「この人みたいになる!」という考えは非常にいいことですし、モチベーションの源泉にもなります。
ただ、それだけだと肝心な「自分」がいない状態になる。
本来、目標というのは“自分の中にあるもの”が基準なはずなのに、いつのまにか他人が基準の中心になってしまう。
だから苦しくなる。
・ダイエットでいうと体重
・仕事でいうと年収
みたいなイメージですかね。
例えば、スポーツの世界は他人も大きな基準にする必要があります。
というか必須です。
成績がそのまま自分の評価になってしまうので。
「自分なりの努力」をしたところで他者が自分を上回れば消えていく世界は考えが変わります。
だから私はボクサーの現役中は「○○さんはこれだけ走っている」「〜〜さんはこれだけトレーニングしている」ということを常に意識して、自分の基準値を設定していました。
その他の例ではモデルさんなんかは体型作りが仕事なので、ほぼアスリートだと考えてます。
ボディラインも評価の一つに入ってくるので、競技と同じで他者を大きな基準にする必要があります。
でも、一般的なダイエットになると意味合いが変わってきます。
「目標地点」「努力量」を自分で決めることができるメリット・デメリット
このように仕事でなければ無理なことをしなくてもいい面もありますが、自己を律することができないといつまでも痩せられないという面もあります。
「納得のいく体型ではないと日々の幸福度が下がる」という場合、ある程度意思を強く持つ必要があります。
だから本気でカラダを変えたい人ほど、安くない金額を払い、やらざるを得ない環境でサポートを受けることは理にかなっていると言えます。
ただ、「そこまでじゃないんだよな・・・」という方は、リバウンドしないことを最優先にして少しずつダイエットを進めることがいいと思います。
一般的なダイエットにおいて
・頑張るのが善
・やらないのが悪
ではありません。
しかし、「頑張るのが善」「やらないのが悪」というものに加えて「他者の基準」が入ってきてしまうからごちゃごちゃになってしまう。
まずは自分の基準→どうなりたいか?を軸にして、そこから他者などを比較対象にして目標設定をしていくのがいいです。
出産後の方なんかは「過去の自分」なんかを基準にしてもいいですよね。
こんな感じで頭の中を整理してみてください!